認定調査員が来る前の準備

普段のありのままの状態を見てもらう

いよいよ認定調査員がやってきます。

自宅で生活している普段の状態を知ってもらうのが大切です。

たとえば、普段はものすごい乱雑に散らかっている親の実家で行われる認定調査、調査員が来てくれるのにこの部屋の有様では申し訳ない、と必死で掃除をする家族。
でも、認定調査のために慌ててそんなことをする必要はありません。

一番大事なのは普段のそのままの状況を見てもらうことです。
家が乱雑で散らかっていたり、物がどこにあるのかわからない状態だったらそう伝えましょう。
認知症のために郵送で届いたりする書類が整理できずに山積みになっていたり、失禁のための尿臭が残っていたり、着ている洋服が季節外れのものだったり、そういった普段の状況を調査員もチェックしています。
でも、やはり人に来てもらう、ということを考えたら失礼にあたる、と思うのであれば、口頭で普段の状況も伝えるようにしましょう。

調査員にお茶は出した方がいい？

また、調査員にお茶の用意が必要かどうかといわれれば、基本的に必要ありません。
もちろん、お茶菓子も必要ありません。

認定調査員がサービスを提供してくれるわけでもなく、相談支援をしてくれるというわけでもありません。
あくまで調査員は第三者の目から客観的に本人の状態を調査することが目的で訪問します。
なので、過剰な接待はまったく必要ありません。
ただ、暑い中来てくれるというのであれば、
麦茶の一杯くらいだそうかな、程度の気持ちがあればそれ以上はまったく必要ありません。

大切なことは介護の手間やエピソードをメモに残しておくこと

準備として一番大事なことは、普段介護をしている中で、こんなことがあった、こんなことで大変だったという、介護に手間がかかったことのエピソードを書き残しておくことです。

介護認定調査で聞き取りをする目的は、介護にかかる手間がどの程度かを確認するためです。
こんなことがあってこのくらいの手間が、このくらいの頻度で必要になる、といった具体的な内容が提示できれば、より認定に反映されやすくなります。
特にこんなことで大変だった、時間がかかった、というエピソードは貴重な調査の判断材料になりますので、確実に伝えることが出来るよう、メモに残しておくようにしましょう。

初めての調査で緊張していれば、大事なことを伝え忘れるということもあります。忘れずに確実に伝えるためには、どんなことが大変だったかをメモにとって、それを見て伝え忘れていることがないか確認することをお勧めします。

また、いつごろからどんな経緯で介護が必要になったかも、概況調査として聞き取りをしますので、時系列で伝えることができるようにメモを取って整理しておくこともお勧めします。いつ発症して、いつ入院して、いつから介護が必要になったかなど、聞かれてパッと答えることは難しいので、これも簡単なメモに残しておくといいでしょう。

でも、実際調査員からどんな質問をされるのか心配、という方は次の項目を見てみましょう。